江東区都市整備部建築調整課によると、要綱施行後に建設を計画したデータセンターは計3件、要綱施行前に建設を計画したデータセンターは、少なくとも10件ある。加えて江東区は2026年6月、業界団体の「日本データセンター協会」に対し、データセンターの建設を計画する段階から近隣住民への周知を行い、継続的に対話を行うことなど住民の不安解消に努めるよう求めた要望書を出した。
どのような影響について、住民の懸念が高まっているのか。「江東区千石3丁目データセンター建設計画白紙撤回を求める住民有志」による「署名活動の趣旨」によると、空調からの排熱や騒音、非常用発電機稼働時のばい煙、臭気、騒音など健康への影響のほかに、無機質なデータセンターは住民が進める街づくりにそぐわない、としている。
「住民有志」によると、計画中のデータセンターは1万2000世帯余の電力使用量に等しい量の電力を使い、非常用に重油120万リットルを貯蔵する。そのため、火災や流出事故のリスクのほか、非常用発電機が稼働する際の騒音や重油の臭いなどが心配だという。
データセンター立地の"先進地"、千葉県印西市では住民が訴訟を起こしている
千葉県印西市の広報紙「広報いんざい」の2026年9月号は、「まちのルールはどう創る? ~データセンターと地区計画~」という特集を掲載した。「印西市は全国有数のデータセンターの集積地です」として、印西市にデータセンターが多い理由や最近の傾向を説明している。
それによると、茨城県県北エリアの海底ケーブルの陸揚げ地点と東京との間に位置し、首都圏へのアクセスが良いことや、地盤が強固で災害に強く、広い用地の確保が可能などの理由で、データセンターの立地が進んだ。
Google(グーグル)の日本初のデータセンターは、印西市鹿黒南のビジネスパークノースに建設され、3年前の2023年4月に稼働を始めた。千葉ニュータウン中央駅北口から循環路線バスに乗って行ってみると、グーグルのデータセンターをはじめ、いくつものデータセンターがゆったり立ち、バスに満載の人々が吸い込まれていった。
ところが、データセンターの建設に適した用地には限りがあり、近年では駅周辺や住民の生活圏に近い場所でも新たに建設計画が進められるようになった。こうしたなかで、住民から不安や懸念を抱く声が多く寄せられるようになったという。広報紙は、駅の周辺地区でデータセンターの建築を制限する方向で地区計画の変更を検討している、と新たな取り組みを紹介している。


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