審議会の資料によると、比較的災害リスクの低い武蔵野台地上にあり、高圧電線2系統が近くを通るため大規模な電力供給が可能という地区の特性を生かし、データセンターなど情報通信業の集積を誘導する計画。データセンター4〜5棟や変電所、雨水貯留槽などが建てられる。
この地区計画の主要部分を占める「中福ふるさとの緑の景観地」は、1980(昭和55)年3月25日に指定された。県の「ふるさと埼玉の緑を守り育てる条例」に基づいて指定された27カ所の景観地のうち、最初に指定された2カ所のうちのひとつだ。
県道沿いの看板には、「身近な緑が姿を消しつつある中で、貴重な緑を私たちの手で守り、次代に伝えようと(中略)指定されました」「この林は、典型的な武蔵野の雑木林としての景観をとどめており、本県でも有数のふるさとを象徴する緑です」などとある。
審議会の質疑で住民・環境団体への説明が不十分と明らかに
8月末の審議会(都市計画、環境などの専門家や埼玉県議会議員ら16人で構成)では冒頭、事務局の埼玉県土地水政策課長が県土地利用基本計画について、「森林としての利用を優先し、できる限り森林地域の縮小や都市的土地利用を行わないことが原則」と改めて説明した。
そのうえで、中福の樹林地をデータセンターが並ぶ区域に変える川越市の地区計画について、「川越市の総合振興計画や都市計画マスタープランで産業系の土地利用を行う地域として位置づけられていることや、市が地元や関係機関との調整を進めてきたことから、都市的土地利用へと転換することに支障がない、と判断した」と述べた。
これを受けての質疑で、委員から様々な指摘や意見が相次いだ。
地区内には「保全緑地」が設けられ、面積は5400㎡と明らかにされた。緩衝緑地帯とあわせて最低でも4haは緑地と説明されたが、「現在の森林・緑地部分は大きく改変される。土地利用がどのように変わるのか、数字でしっかり示すべき」(東京都立大学都市環境学部の奥真美教授)と注文がついた。


※ログイン後、コメント入力が可能です。