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今回登場するのは、2003年生まれの清野孝弥(せいの・たかや)さん。
幼い頃、誰の目にも明らかなほど突出した知的能力を持っていた少年は、中学3年生の冬、布団の上に置かれた1本のナイフを前に、家族とともに死ぬことを考えるところまで追い詰められていた。
「貧困」という現実を前に、それでも未来を諦めないため、清野さんは東大を目指した。
幼稚園生のときに元素周期表を暗記
小学校低学年までの清野さんは、まさに「神童」と呼ぶにふさわしい子どもだった。
幼稚園の頃には、元素周期表をすべて暗記していた。小学1年生になると漢検1級の参考書を読み、まだ学校では習わない難しい漢字を覚えては先生に得意げに披露していたという。
音楽にも熱中した。おもちゃのピアノを鳴らしながら、白紙の五線譜に自分で音符を書き込み、長い曲を作っていく。周囲から見ても、その知的好奇心と吸収力は突出していた。
そういう子は得てして、中学受験で名門校へ進学し、あるいはその道のプロに師事し、さらに能力を伸ばしていく。しかし、清野さんはそうはならなかった。
理由は単純だった。家にお金がなかったからだ。


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