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「職人のパン」を数値化し「誰が作っても同じ味」を実現…それでも大手スーパーが拡大路線をやめ《熱海周辺5軒》に絞った理由

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蒸しパン
できたてほやほやの蒸しパン。冷ましてからパッケージされる(写真:筆者撮影)
  • 谷口 素子 取材ライター・コラムニスト

INDEX

街のパン屋「ほていや」 で人気だった蒸しパンが、なぜかマックスバリュ東海に引き継がれて売られている。その経緯は前編で紹介したとおりだ。しかも平日700〜800個、休日は1200個売れる人気商品になり、店の売り上げの1%超をこの商品ひとつで叩き出している。
ところが、これほど売れているのに、買える店舗は熱海周辺の5カ所しかない。しかも製造しているのは、そのうちの1店舗だけだ。効率と規模を追うはずのチェーンが、なぜ? 答えは、蒸しパンの作り方そのものにある。
人気No.1の栗は、栗の粒がいっぱい入っている(写真:筆者撮影)

ほていやの蒸しパンを作るための、特殊な工程

そもそも「熱海ほていやの蒸しパン」とはどんなものか。一般的な蒸しパンは、小麦粉、砂糖、ベーキングパウダーや重曹などを混ぜ、蒸して膨らませたパンのことを言う。ところが、ほていやの蒸しパンは、そもそもの製法が違う。

栗は固形なので巻くのに少しだけ技がいる(写真:筆者撮影)

ベースとなる生地は、小麦粉、イースト菌、卵を混ぜ合わせてつくる。できた生地をひとつの塊にして、厚さ4ミリ程度、長さ約2メートル、幅約20センチに伸ばす。そこにショコラやメープルなどのペーストを塗り、手前からクルクルと巻いて長いロール状にする。

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