トラックドライバーの過酷な労働環境を是正しようと、国による荷主側への圧力が高まっている。4月に全面施行した改正物流効率化法(物効法)では、年間9万トン以上の貨物を扱う事業者を「特定荷主」に指定し、長時間労働の温床となる荷待ち・荷受け時間を短縮するよう義務付けた。
取り組みが不十分な場合、100万円以下の罰金や是正命令、事業者名の公表などのペナルティーを科す。運送会社の立場は弱く、荷主からの無茶な要求にも従わざるを得ず、結果的にドライバーの待遇を悪化させていた。これを改めて、輸送力不足を回避する狙いだ。
ただ、改善策を練ろうにも、そもそも現状把握すら難しいケースもある。いまだに車両の出入りを紙で管理する荷主は少なくない。そこで国は、トラックの来訪予約をデジタル化するよう推奨している。法改正を機にトラック予約受付システムを導入した現場を取材した。
1時間を超えることもあった荷待ち時間は平均約5分に短縮
開け放たれた荷台から、パレット(荷物をまとめて載せる台)に積まれた1束1000枚の段ボールが、待ち構えていた作業員のフォークリフトで次々と降ろされていく。計14束が整然と並びそろうと、ドライバーはすぐさま運転席に身を躍らせる。
入庫から出発までの所要時間は、わずか15分ほど。「午後の紅茶」などを製造するキリンビバレッジ湘南工場(神奈川県寒川町)で7月、梱包材を届けに来た13トントラックは、まさしく風のように走り去っていった。
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