「物流2024年問題」に端を発し、輸送力の危機が叫ばれて久しい。労働時間は長いのに全然稼げない。ゆえに若者は離れ、高齢化と人手不足に歯止めがかからない――。トラックドライバーを取り巻く悪循環の根源と目されるのが、多重下請け構造だ。
中間マージンを都度抜かれた結果、実務を担う業者が得る運賃は目減りする。下層へ行くほど立場は弱い。中部地方のある零細運送社長は「事前に条件を知らされず、翌月に振り込まれて初めて運賃がわかる。結果的に赤字だった経験もある」と語る。
委託を重ねるうちに、荷主や元請けは運送実態を把握できなくなり、運び手も自身が何次請けなのかを知らないまま走る。そんなブラックボックスに包まれた商習慣を打ち破り、取引を透明化しようと近年、物流の現場ではデジタルツールの活用が進んでいる。
何次請けかを明かすのはタブー
「正直なところ、『どうしたらそんなことを実現できるの?』と困惑した」
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