2026年7月1日から、国際観光旅客税(出国税)が3000円に引き上げられました。27年のインバウンドを8%増の4700万人、日本人海外旅行者数を1500万人として、27年の出国税の税収は単純計算で1860億円となります。
朝日新聞の報道によると、出国税の一部は熊対策やサクラの害虫防疫対策にも流用されているとのことです。出国税は目的税なので、観光客が頻繁に訪れているエリアの対策ならば理解はできますが、もし報道の通りであるならば検証の必要性も感じます。
理解に苦しむのは、25年7月24日の全国知事会の提言です。産経新聞の報道によると、四国や東九州などで構想段階にある新幹線の着工とその財源確保に出国税の活用を求める声が出たそうです。
新幹線を通すだけでは不十分
これは極めて重要なポイントで、率直に言って、観光をかなり甘く見ていると感じます。
「ゆるキャラを作ったら、人は来る」
「大河ドラマを誘致すれば、人は来る」
「SNS対策をすれば、人は来る」
「インフルエンサーを呼べば?」
「キャンペーンをやれば?」
「モニュメントを作れば?」
といった安易な意見が出されがちですが、「新幹線があれば、人は来る」という考え方もその延長線上にあるのでしょうか。
しかし、現実は、そこまで単純ではありません。特にインバウンドの場合、わざわざ有給休暇を取り、訪日するだけでかなりのコストをかけなければいけません。また全世界どこへでも行けるこの時代に、あえて日本を選んでもらうためには、当然しっかりとしたコンテンツを用意する必要があります。さらには旅行ですから、もちろん楽しくないといけませんし、勉強や刺激になったりと、思い出にもなる内容が不可欠です。
新幹線さえあれば、訪れてくれるわけではないのです。


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