前回は高校野球の甲子園大会における軍隊式行進について考えました。
今回は、「なぜ高校球児は丸刈りが多いのか?」について考えてみたいと思います。丸刈りは髪型の1つなので、まず髪型についての歴史をざっくり見ていきたいと思います。
昔から世界中で「髪型の自由」は「人間の自由」の尺度の1つでした。例えば、古代ローマ帝国においては、市民は髪を伸ばす権利を持っていましたが、奴隷は丸刈りを強制されました。近代の中国においても、満州民族が作った清王朝は、漢民族の自由を奪って支配するために弁髪(べんぱつ)を強制しました。
アウシュビッツ強制収容所では、ユダヤ人は男女問わず丸刈りにされました。これは個人の尊厳を剥奪し、人間ではなく単なる『モノ(番号)』として扱うための没個性化の手段でした。
髪型を強制することで支配しやすくなる
日本の江戸時代でも、身分や職業によって髪型(男性は主にちょんまげ)が厳格に決められていました。それは社会秩序や身分制度を可視化することで、人々の自由を奪って支配するためです。
なぜ世界中でこのような強制がおこなわれてきたのでしょうか? それは人間の身体の中で一番自由にアレンジできるのが髪の毛であり、一定の髪型を強制することで精神的な自由を奪って支配しやすくなるからです。
さて、日本においては明治維新で散髪脱刀令が出て、ちょんまげを切る人が増えました。この時期に流行したのは髪を短く刈り揃えた「ザンギリ頭(散切頭)」でした。


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