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ビジネス #バイオマス発電の現実 持続可能と言えるのか

ベトナムの木質ペレット工場が粉塵を巻き上げる─日本のエネルギー消費者が知るべきバイオマス発電用燃料をめぐる公害の深刻さ

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クアンガイ省にある木質ペレット大手ACEの工場。2026年5月初旬撮影(提供:地元住民)

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カーボンニュートラルなエネルギーとされるバイオマス発電。その燃料である木質ペレットの生産現場で深刻な公害問題が発生している。日本や韓国はベトナムから大量の木質ペレットを輸入している一方、ベトナムにある工場の近隣住民は大気汚染や粉塵の飛散にさらされ、健康被害が深刻化している。日本企業はその実態を把握しているのだろうか。

ベトナム中部ビンディン省にある木質ペレット工場の近くに住む住民は、めったにドアを開け放たない。開けたままだと黄色と黒い色の木くずが家の中に舞い込み、1日が終わる頃には床や家具、その他ほとんどすべてのものが木くずで覆われてしまうからだ。

「ドアを閉めていても、ほこりは必ず家の中に入り込んでくるんです。一日中掃除をしないといけないんですよ」と、ヌンさんは語った。外は熱帯の太陽が燦々と降り注いでいるにもかかわらず、電球の明かりに照らされた屋内はシャッターで閉め切られていた。

「洗濯物を外で乾かすことさえできません。ほこりが服に付着して、肌がかゆくなるんです」

ヌンさんは心臓手術を控えており、医師からもっと清潔で静かな場所に引っ越すよう勧められたという。彼女の夫は高血圧を患っており、家族はそれが工場の騒音による長年の睡眠障害と関係していると考えている。

彼らの家のフェンスの向こう側には、ティンニャン社が所有するペレット工場がほぼ24時間稼働しており、煙突からは白い煙が立ち上っている。

日本と韓国の企業が主要顧客

同社は、ベトナム有数の木質ペレットメーカーであるAyo Biomass(アヨ・バイオマス)の子会社であり、日本と韓国の市場に製品を供給している。両国の市場は、ベトナムの木質ペレット輸出量の約95%を占めている。

木質ペレットはバイオマスと石炭の混焼火力発電所で燃焼され、アジアで最も裕福な2カ国での電力供給に役立てられている。

筆者が入手した日本の輸出入記録によると、ティンニャンの顧客は、住友商事や阪和興業などの日本の商社、日本で事業を展開するアメリカのバイオマス燃料企業であるエンビバ、そして2021年にイギリスの大手企業ドラックスに買収されたカナダの再生可能エネルギー企業であるピナクル・リニューアブル・エナジーなどとなっていた。

韓国の貿易記録によると、ピナクル・リニューアブル・エナジーもティンニャンの製品を購入していた。世界最大級のバイオマス企業であるエンビバドラックスは、いずれもアメリカで大気汚染防止規制に違反したとして指弾されている。

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