筆者はアヨ・バイオマスを含むこれらの企業に対し、各社のウェブサイトに掲載されているメールアドレスを通じて連絡を取るべく試みた。
アヨ・バイオマス社の担当者は、現地視察の際に記者に対し、施設の排気ガス排出量は安全基準値内であると述べた。
阪和興業は筆者への電子メールでの回答で、アヨ・バイオマスグループとの取引は「極めて限定的」であり、「当社はアヨ・バイオマスの主要なビジネスパートナーではない」と述べた。
過去10年間にわたる日本と韓国の需要により、ベトナムはアメリカに次ぐ世界第2位の木質ペレット輸出国となった。この産業は、日本と韓国が石炭に代わるカーボンニュートラルなエネルギー源としてバイオマスを推進する中、数十億ドル規模の再生可能エネルギー補助金によって急成長を遂げた。
見過ごされた周辺住民の健康被害
しかし、昨今、バイオマス発電についてはカーボンニュートラルとする炭素会計に抜け穴があるとの批判を浴びている。加えてインドネシアやベトナムなどの国々における森林破壊との関連性を示す証拠が増えていることから、この主張はますます厳しい批判にさらされている(関連記事参照)。
バイオマス発電に対してグリーンウォッシング(まやかしの環境対策)であるとする批判が高まる中、各国政府は支援を撤回している。韓国は25年初頭に新規バイオマス発電プロジェクトへの補助金を終了し、日本は26年4月から新規の大規模バイオマス発電プロジェクトを固定価格買い取り制度(FIT)およびフィードインプレミアム制度(FIP)の対象から除外した。
他方でこれまで見過ごされてきたのが、ペレット工場の近隣住民が被っている健康被害や環境コストだ。
木材がチップ化され、乾燥され、ペレットに圧縮されるサプライチェーンの中間段階については、これまであまり注目されてこなかった。その結果、ペレット工場の近隣住民は、この産業がもたらす環境コストを負担し続けている。


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