ベトナム中部は、ベトナムのペレット輸出量のほぼ半分を占める地域だ。そこで筆者はペレット工場へ木材を運ぶトラックが昼夜を問わず行き来する様子を目撃した。粉砕機や乾燥機は住宅のすぐそばで1日24時間にわたって稼働し、工場と住宅地の間にはほとんどと言っていいほど緩衝地帯が設けられていなかった。
この記事を執筆するために取材した4つの大規模ペレット工場の近隣では、濃い白い煙と焦げた臭いが漂っているとの住民の証言を得た。これらの臭いは、深夜や夜明け前、そして5月から10月にかけての南風の季節に特に強くなるという。
多くの住民が、副鼻腔炎、頭痛、喉の痛み、目の炎症、睡眠障害などの症状を訴え、それらは近隣の工場からの排出物や騒音に関連していると述べた。一部の親は、工場が稼働している間は乳幼児を屋外に連れ出すのを避けていると語った。
家の中では煙が充満し、息もできない
25年、国営のコン・トゥム・ラジオ・テレビ局は、コン・トゥム・グリーン・エナジー社が近隣地域に木材の粉塵や煙を排出しており、住民から副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、その他の呼吸器疾患の症例が報告されていると報じた。
「家の中が煙で充満して、息ができない日もありました」と、クアンガイ省にあるナン・ルオン・ザン・コン・トゥム(コン・トゥム・グリーン・エナジー株式会社)のペレット工場の裏手に住む70歳のハイさんは当時を振り返った。
コン・トゥム・グリーン・エナジーは、ベトナム最大級の木質ペレット輸出企業であるアン・ベト・ファットの子会社である。今年4月以前の貿易記録によると、同社の生産量の大部分は、シンフン・グローバルを含む韓国企業に出荷されていた。
韓国の環境NGOが22年に発表した報告書によると、アン・ベト・ファット社はサムスンC&T、SGCエナジー、シンフン・グローバル、ヒュンダイ・リヴァートといった韓国の大手企業に製品を供給していた。
3年前、筆者はメコン地域の環境問題を取り上げるメディアの「メコンアイ」で、アン・ベト・ファット社が不正行為によりFSC認証を失ったことを報じた。韓国メディアは、同社がベトナム北部にある別の工場近隣住民から粉塵汚染に関する苦情を受けていたとのニュースを流した。アン・ベト・ファット社は筆者による取材要請に応じなかった。
ベトナムの国営メディアはまた、規模の大小を問わず、全国各地のペレット工場における粉塵や排出物に関する複数の事例を報じている。


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