もしかしたら、台湾における新幹線の人気は日本以上かもしれない。
7月30日、台湾の高速鉄道事業者である台湾高速鉄路(高鉄)が導入する新型車両N700STの出荷セレモニーが日立製作所の笠戸事業所(山口県下松市)で開催された。N700STは日立、東芝などで構成される連合体がJR東海の新型新幹線車両N700Sをベースに開発したもので、1編成12両で12編成(144両)が製造される予定だ。
完成した第1号編成の姿を報道するために台湾から駆けつけたメディアはテレビ11社、新聞・雑誌14社にのぼり、鉄道大国・日本の報道社数(テレビ7社、新聞・雑誌10社)を上回った。台湾にとって、高鉄の新型車両はそれほどのビッグニュースなのである。
日本の鉄道会社にはない「派手な演出」で登場
セレモニーには日立の鉄道事業トップを務めるジュゼッペ・マリノ執行役専務と高鉄の史哲董事長(最高経営責任者)が並んで登壇し、カウントダウンを開始。「3、2、1、ゴー」の合図とともに、それまで映像を流していた正面の大型スクリーンが2つに割れ、スモークの中からN700STが姿を見せた。ここまで派手な演出は日本の鉄道会社ではまず見られない。
高鉄のブランドカラーである白地にオレンジと黒を基調とした真新しい先頭車両が太陽の光を浴びて輝く。報道陣だけでなく、日本と台湾の出席者230人が一斉にその様子をスマホで撮影した。

