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ビジネス #鉄道最前線

台湾「新型新幹線」で見えた日台ビジネスのリアル 製造費めぐり交渉難航「破談の危機」乗り越え完成

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台湾高速鉄道 N700ST
台湾高速鉄道が導入する新型車両N700ST。日本の新幹線N700Sをベースに開発された(記者撮影)
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台湾の基準に合わせるために設計や仕様を変更するケースも生じる。台湾では災害発生時に乗客が窓ガラスを割って脱出できる要求仕様となっているため、窓ガラスの材質変更が必要になる。また、妻構造(車両の端部)と運客仕切り構造(運転室と出入台の仕切り) に日本とは異なる耐火構造規格を採用したほか、非常時換気装置や客室での煙検知機器を設置した。

窓ガラスにある「緊急出口」のサイン。台湾では災害時に乗客が窓ガラスを割って脱出できる要求仕様となっている(記者撮影)

こうした機器も単に取り付ければ済むものではなく、配線を1カ所変えると、ほかの部分も変更する必要が出てくる。こうした作業はメーカーが行うため、そのコストが車両価格に含まれるのだ。いわば、新車開発に匹敵する手間がかかったといえる。

運行開始は2027年7月

さらに、台湾側には「台湾製の素材や部品を採用したい」という希望もあった。この点については調達時点で現産化を試みたものの、さまざまな制約もあり、実際に台湾メーカーから調達されたのは温水器、コーヒーメーカーなどの小物類にとどまった。

日立の担当者は「台湾の部品使用や現地品比率の向上というお客様のご意向は当社としてもよく理解している」と話す。

N700STの連結面にある銘板には「日立東芝」や「HITACHI」の文字が(記者撮影)

N700STの第1編成はセレモニー後に徳山下松港から船積みされ、台湾到着後に試運転を重ねた後、2027年7月1日に営業運転を開始する予定だ。2028年までに12編成すべてが営業運転に投じられる。史董事長は「運行本数は現在の週1134本から週1400本以上に増加し、ピーク時の輸送能力は25%向上する」と意気込みを語った。

【写真を見る】台湾「新型新幹線」で見えた日台ビジネスのリアル 製造費めぐり交渉難航「破談の危機」乗り越え完成(20枚)
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