現在、次期学習要領の議論が大詰めを迎えているが、6月の中央教育審議会の作業部会では、「不登校児童生徒に係る特別の教育課程の個別の指導計画の方向性について」という取りまとめ案が示された。
これは不登校支援の考え方を大きく転換する可能性を持つ提言と言える。従来は「学校に戻すこと」が支援の中心になりがちであったが、「学校に登校できない子どもにも、その子に合った教育を保障する」という考え方を制度として位置付けようとするものである。
「新しい制度」は何を目指しているのか?
今回の提言の最大のポイントは、1人ひとりの不登校児童生徒に対し、「個別の指導計画」を作成し、その子に応じた教育課程を組めるようにするということだ。
現在、特別支援教育では「個別の教育支援計画」や「個別の指導計画」の作成が義務化されているが、不登校については全国共通の制度はない。そのため、「担任教師の経験や力量によって支援が変わる」「学校が変わると支援がリセットされる」「教育支援センターやフリースクールとの連携も担当者任せ」という状況が散見されていた。
そこで国は「学校に来られないなら何もしない」ではなく、「学校に来られなくても学びを止めない」という発想へ転換しようとしているのである。
それは、不登校児童生徒の「個別の指導計画」に盛り込むべき要素と示されている項目を見るとよくわかる。

