毎年毎年、夏の最高気温記録を更新し続ける暑い地球。日本が梅雨に入り比較的過ごしやすい気温が続いていた6月、欧州では早くも異常な高温になる日々が続いた。日中は軒並み30℃を超え、フランスやスペインでは40℃を超える日も。公共施設では冷房設備のないところも多く、学校は臨時休校、美術館などの文化施設も軒並みクローズせざるを得ない状況になった。
建設現場などでは日中の作業を控えるなどの対策もとられたが、猛暑が原因で1週間に約2万人が欧州全域で亡くなったという推定データもあり、専門家たちは「この数字はコロナの時には都市を閉鎖したほどの危険な数字だ」と警鐘を鳴らす。
イタリア家庭の「夏をやり過ごすレシピ」
そんな欧州の中でも、暑い国ベスト5入りするイタリアで暮らす私は、毎年暑い時期を迎えると、繰り返し作って食べて夏をやり過ごすレシピがいくつかある。イタリアにはエアコンがない家が多いから、キッチンで大きな鍋に湯をぐらぐら沸かしてパスタを茹でるのは地獄だし、材料を下準備して放り込むだけでOKな簡単料理の強い味方・オーブンも、酷暑の夕食時間には、キッチンやダイニングルームの室温をグッと上げてしまうので自殺行為だ。
だからイタリア人たちは、火を使わずにできる料理を工夫して暑い夏をやり過ごす。そんな夏の料理の数々は、昔から酷暑に見舞われることが多かったイタリアでも、特に暑い地域の伝統料理であることが多い。
そこで今回は、これから本格的な夏を迎える日本のみなさんに、材料を切って盛るだけで出来上がるうえに、正統派イタリア伝統料理でもあるレシピをご紹介したいと思う。火を使わずに10分でできて、ワインにも合う。材料はもちろん、近所のスーパーで調達可能なものばかりだ。

