うどん「4玉まで同一価格」で話題を集める物語コーポレーションの新業態「肉讃岐 もっちりうどん源次郎」(以下、源次郎)。前編では、物価高の中あえて「4玉」を打ち出した理由や、そのサービスを成り立たせるための工夫を見てきた。
後編では、源次郎がオープンから1カ月以上経った今も行列が続く理由を物語コーポレーション流の店作りから紐解く。
業態開発の原理原則は「大きな市場×強い差別化」
物語コーポレーションは、業態開発にあたって独自の原理原則を掲げている。その一つが「大きなマーケットを狙う」ことだ。
同社は主に郊外ロードサイドへ出店し、チェーン展開していくことで成長してきた。ニッチなマーケットでは新業態をチェーンとして成立させることが難しいため、十分な市場規模があるかを重視している。
その点、源次郎が参入したうどん市場の規模はおよそ7900億円。実は、同社が主力業態としている焼肉市場の6059億円、ラーメン市場の5527億円(2026年見込み)をそれぞれ上回る規模なのだ。(富士経済「外食産業マーケティング便覧 2026」による )
ただし、大きなマーケットには必ず先駆者がいる。そこに後から参入し、競争を勝ち抜くには既存店にはない独自性を打ち出さなければならない。だからこそ、同社は「他社との差別化につながる価値の創出」も、業態開発の原理原則に据えている。
前編で取り上げた「4玉まで同一価格」や「フルサービス×客単価1000円」は、まさに他社にはない価値を具現化したものだ。
「むしろ『新しいジャンルを作り出す』くらいの発想がないと勝てないです」
執行役員 業態開発・マーケティング担当の廣瀬雅孝さんがその代表例として挙げたのが、丸源ラーメンだ。

