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「競争より役割を磨く」危機から編み出した台湾半導体産業の発想と知恵を日本の先端産業・地域再生に生かせ

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国家存亡の危機を迎えたがゆえに半導体産業に目を向けた台湾の経験は日本にも有益だ(写真:ponsuwan/Getty Images)

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筆者は千葉県成田市のコミュニティラジオ「ラジオ成田」で「台湾日本Radio Express」という番組を、産経新聞元台湾支局長の吉村剛史氏とやっている。「台湾から学び、今の日本に生かせるものがあるのではないか」というのが番組の目的だ。

2026年7月4日、番組の特別企画として千葉県白井市で「台湾半導体から白井の未来を考える」というイベント開催した。台湾の半導体に関するドキュメンタリー映画『造山者―A Chip Odyssey』を見てもらい、その後、吉村氏が台湾の事情などを話すという2本立てで行った。

千葉県白井市のイベントで台湾半導体を学ぶ

当日は会場が満員になり、半導体や台湾に関する来場者の関心の高さがうかがえた。質疑もわれわれが圧倒されるほどの中身のある質問をたくさん受けた。

今回のイベントには多数の国会議員からの祝いの電報や、イベントに協力してくれた台北駐日経済文化代表処(大使館に相当)の蔡明耀・副代表(公使)が出席、あいさつの中で「熊本に見る半導体と日本との相性のよさ、そして白井市という成田国際空港に近く、都心へのアクセスも便利であることは、さまざまな可能性がある」と述べた。今回のイベントからは、今後の人材育成や地方創生をバージョンアップさせる大きなヒントを得られたと考えている。

今回上映した『造山者』は、半導体そのものではなく、実は技術者とその精神の物語だ。2025年に台湾アカデミー賞(金馬奨)最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した、台湾の半導体技術者が主役の映画である。また、上映後に前出の吉村氏は、映画ではあまり取り上げられなかった日本とのかかわりや日本から学んだ点などを説明した。

とくに、TSMCを創設したきっかけは、日本のソニーの盛田昭夫氏と会ったことだったと、TSMC創設者のモリス・チャン氏が語っていることなどを紹介した。技術は人がつくり、ひとは教育が育てる中で、現在、世界的企業に成長したTSMCの師の中には日本があったのだ。

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