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ビジネス #鉄道最前線

「五能線」日本海の波しぶきが迫るローカル線の記憶 SLの引く「貨客混合」時代からリゾート列車まで

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8620形 五能線 混合列車
8620形蒸気機関車が引く、日本海沿いを走る五能線の「貨客混合列車」(撮影:南正時)

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【写真を見る】「五能線」日本海の波しぶきが迫るローカル線の記憶 SLの引く「貨客混合」時代からリゾート列車まで(45枚)

「好きなローカル線は?」と聞かれれば、筆者はまず「五能線」の名を挙げる。五能線は、奥羽本線の川部駅(青森県)から津軽平野を経て日本海沿いに東能代(秋田県)に至る、1936年に開通した147.2kmのローカル線である。

数多い日本の鉄道路線にあって、この線ほど旅情溢れる線はないと思っている。1971年に筆者が蒸気機関車を撮影すべく初めて訪れたとき、川部駅で夜行列車から乗り継いだ列車は大正生まれの蒸気機関車8620形が引く、貨車と客車を両方つないだ「貨客混合列車」だった。

旅行ブームだった昭和40年代当時でも、五能線はよほどのローカル線マニア以外は訪れる人もほとんどいなかった。その当時の「混合列車」に乗っての旅、そして近年までの五能線を振り返ってみたい。

リンゴ畑と荒波の日本海

川部駅を発車した貨客混合列車は五所川原に向けてリンゴ畑の広かる津軽平野を走る。列車はスピードものんびりしていて、開いた窓から手を伸ばせばリンゴに届くようだ。

【写真を見る】日本海沿いを走る絶景ローカル線の五能線。夏は穏やかな潮風、冬は荒れ狂う波と季節によって異なる表情を見せる海と、かつて活躍した8620形蒸気機関車の引く「貨客混合列車」、懐かしいローカル線の雰囲気漂う当時の車内、JR化後の気動車や観光列車「ノスタルジックビュートレイン」「リゾートしらかみ」まで

五所川原駅からは、冬季には懐かしいストーブ列車が走る津軽鉄道が連絡する。五所川原を過ぎても車窓は平野が続き津軽富士と呼ばれる岩木山が見え続けるが、鳴沢駅を過ぎてしばらくすると、線路は日本海に突き当たるように大きく左にカーブする。

ここから車窓風景は一変して、日本海が右側の車窓に広がる。これからが五能線の旅のハイライトで、海岸線を曲がりくねりながら進むのだ。

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