あなたには、こんな経験はないでしょうか。
例えば、参考書を熱心に読み込み、マーカーを引き、ノートも美しくまとめている。
それなのに、いざテストになると手が止まる。人と議論すると、なぜか自分の言葉で説明できない、などなど。
私自身、偏差値35から東大に合格した経験がありますが、受験生時代にまさにこの壁にぶつかりました。
毎日10時間以上机に向かっているのに、模試の点数は一向に上がらない。周囲の「要領がいい」受験生は、自分より短い勉強時間で高得点を叩き出している。
当時の私は本気で「自分には才能がないのだ」と思い込んでいました。
しかし、ある日気づいたのです。
問題は努力の「量」ではなく「質」にあるのだと。そしてその質を左右していた最大の要因が、私が使っていた参考書――より正確に言えば、参考書との向き合い方だったのです。
参考書は「情報が少ないほうがいい」
この気づきをもたらしてくれたのは、受験期に出会った友人Aくんでした。
当時の自分は、「情報量が多く、解説が丁寧な参考書ほどいい」と信じ切っていました。書店に行けば、フルカラーで図解が豊富、注釈が細かく、章立ても親切に整理された分厚い参考書を何冊も買い込み、机の上に積み上げていました。「これだけ揃えれば安心だ」と、本気で思っていたのです。
ところがAくんは違いました。


