コンビニは使い方次第で、ダイエットの強い味方にも、手強い敵にもなります。
「皿が大きい」だけで、たくさん食べてしまう
食べすぎてしまうのは、空腹感のせいでも意志力の弱さでもなく、目の前の皿の大きさが原因かもしれません。これは感覚的な話ではなく、72件の実験を統合した研究が導き出した結論です。
ケンブリッジ大学のホランズらは、食べ物の量・パッケージ・食器のサイズが摂取量に与える影響を調べた72件のランダム化比較試験を統合したコクランレビューを発表しました。対象は子どもから55歳の成人まで、実験室から実際のレストランまで幅広くわたります。
解析してみると、大きな1皿の量、大きなパッケージ、大きな皿やボウルを使うと、人は一貫して多く食べるという結果が出たのです。この効果が食事全体に及ぶと仮定した場合、1日あたり最大279kcal相当という計算になりました。これは英国成人の平均的なエネルギー摂取量の約12~16%に相当し、白米にすれば茶碗1杯以上のカロリーに当たります。
人間には「目の前にあるものを食べ切ろうとする」という傾向があります。大きな皿に盛られると、同じ量の食事でも「少ない」と感じてしまうのです。つまり食欲ではなく、「視覚的な情報」が摂取量のブレーキ役を担っている、ということになります。
この仕組みは意志力でコントロールするのが難しく、だからこそ「最初から量を減らしておく環境を作る」ほうが、我慢するより確実に効いてきます。
さらにこの研究では、性別・BMI・空腹感への敏感さの違いにかかわらず、効果が一貫して表れることも確認されています。「自分は意志が強いから関係ない」ではなく、誰にでも起こりうる現象なのです。
小さめの皿を使う、スナックは袋のまま食べない、外食では最初から普通盛りや小盛りを選ぶ。どれも意志に頼らない、食べすぎ防止の仕掛けです。
お酒についても、似たような食べ過ぎ防止の仕掛けがあります。飲み会の席で「とりあえずビール」と注文する流れは、日本の食文化に深く根づいています。ただ、その「とりあえず」の1杯が、その後の飲む量・食べる量・翌朝の体調にまで連鎖的に影響していることは、あまり意識されていません。

