券売機では、油そば・辛味噌油そばともに、並盛・大盛・W盛が同一価格で表示されていた。
油そば初心者でも不安のない設計
席に着くと、卓上にはお酢、ラー油、辛味、刻み玉ねぎが並んでいた。カウンターには「美味しい食べ方」と題した案内もある。熱いうちにお酢とラー油を丼に回し入れ、すぐによくかき混ぜる。初めての客への目安として、並盛りなら2周、大盛りなら3周、W盛りなら4周と、量によって周数を変える迷わせない案内だった。
ひと口目は、酸味とラー油の香りが先に立つ。かむほどに、麺に絡んだ秘伝のタレが追いかけてくる。柚子こしょうを足すと、また違う輪郭の辛さが立ち上がる。箸を口に運ぶ手が止まらないまま、気づけば器は空になっていた。食べ終わった直後に、もう一度頼みたくなる感覚に駆られた。
この食べ方には、単品業態を強くする要素が詰まっている。メニューを絞り、食べ方をわかりやすく示し、客自身が味を完成させる。その型が、東京油組総本店というブランドを支えている。

