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ビジネス #5000社の事例から導き出した「人的資本経営大全」ー日本企業最後の伸びしろ

「140年の老舗企業」が大変革を遂げた"4つの仕掛け"「古い会社=変われない」は大誤解だ【専門家が解説】

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工場で助け合う人たち
老舗企業の体質を変革し「変われる会社」になるための「4つのヒント」とは?(写真:カクイチ提供)
  • 田中 弦 Unipos株式会社代表取締役会長
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【ポイント③】「失敗」よりも「挑戦」を増やす

私は、人的資本経営とは「失敗を減らす経営」ではないと思っています。

むしろ、「挑戦を増やす経営」です。

人は、失敗しないように管理されるだけでは成長しません。自分で考え、動き、試し、失敗し、そこから学ぶ。そうした経験の積み重ねによって、人は育ちます。

だから「変われる会社」は、失敗を責めるよりも、「挑戦の数」を増やそうとします。

カクイチの新規事業で、象徴的な話がありました。

ナノバブルを活用した養殖事業では、最初に1000匹のチョウザメを育て、そのうち300匹が死んでしまったそうです。

普通なら「失敗」として終わる話ですが、経営陣はそれを「他社にはない貴重なデータだ」と受け止めました。

成功事例はどこでも手に入りますが、自分たちが挑戦して得た失敗だけは、自社だけの資産になります。

これは非常に重要な視点です。

挑戦しない会社には、失敗もありませんが、失敗がない会社には、独自の学びも蓄積されません。

人的資本経営とは、挑戦できる環境をつくり、その挑戦から学びを蓄積していくことなのです。

「管理職は何をする存在なのか」を問い直す

【ポイント④】「管理職」を変えられる会社は強い

会社が変わるとき、最後に問われるのは管理職の役割です。

これまで多くの会社では、管理職の仕事は「情報を集める」「指示を出す」「進捗を確認する」「部下をコントロールする」など「管理すること」がメインでした。

しかし、情報が誰でも見られるようになり、社員同士が直接つながるようになると、「管理職の役割」は変わります。情報を持っていること自体は、以前ほど価値を持たなくなるからです。

カクイチでは、Slackの浸透とともに、社長と現場が直接つながるようになった結果、中間管理職が情報を仲介する必要が薄れ、「課長職そのものを廃止する」という決断に至っています。

情報が誰でも見られるようになり、社員同士が直接つながるようになったことで「管理職の役割」は変わっていった(写真:カクイチ提供)
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