いま、職場では「ねぎらい」が難しくなっています。
上司は、部下をねぎらいたいと思っていても、ハラスメントや世代間ギャップを気にして言葉にできない。一方で、部下側は「自分の努力が見られていない」「関心を持たれていない」と感じている。
つまり、感謝やねぎらいがないのではありません。伝わる形になっていないのです。
「数字には表れにくい貢献」をどう見える化する?
しかし、組織の中には「数字には表れにくい貢献」がたくさんあります。
困っている同僚を助ける。新人をフォローする。部署と部署の間をつなぐ。現場で起きた小さなトラブルを、誰にも気づかれないうちに解決する。こうした行動こそ、実は組織を支えています。
「変われる会社」は、ここを放置しません。誰が誰を支えているのか。どんな小さな貢献が現場で起きているのか。それを組織全体で「感謝」を見える化します。
カクイチでは、社員同士が日々の感謝を送り合う仕組みを導入しています。
印象的なのは、感謝の対象が大きな成果だけではなかったことです。
「重い荷物を運んでくれた」「離れた拠点から助けてくれた」「ムカデを退治してくれた」
そんな日常の小さな出来事が、自然に共有されていました。
私が話を聞いた現場社員は「対面では少し照れくさいことでも、デジタルなら自然に伝えられる」と話していました。
別の社員は、週末になると一週間を振り返り、「誰に感謝を伝えようか」と考えるようになったといいます。
これは単なるコミュニケーション活性化ではありません。社員が、他者の貢献に目を向ける習慣を持つようになるということです。
感謝は「見える化」されて、初めて組織全体の財産になるのです。

