体力に余裕がないときこそ、小さな休憩や、頭の使い方を切り替える工夫が必要だということである。そのくらい無理なく上手に休むことができれば、結果的には効率的に勉強を進められる可能性があるのだ。
静かに目を閉じているだけでも記憶は強くなる
勉強の合間に休憩を取るとなると、多くの人は無意識のうちにスマホを眺めてみたり、仕事のことが気になってメールを返信してみたり、ちょっとだけ(のつもりで)動画を見たりしてしまうかもしれない。
しかし冷静に考えてみると(いや、考えてみるまでもないが)、それではちっとも休んだことにはならない。
かといって、じっと椅子に座って目を閉じ、なにもしない時間をつくっているという人も決して多くはないだろう。
だが“記憶”という観点から見た場合、ひときわ地味な「なにもしない休憩」こそが、かなり頼もしい働きをしてくれるのだという。
デワーらはこの結果から、「学習直後の静かな休息が、新しい記憶を他の情報から守りつつ、脳内で行われる記憶の固定化を助けている」と考えた。固定化とは、“さっき覚えたばかりの不安定な記憶”の痕跡が時間の経過とともに強まり、長く残る形へと整えられていくプロセスである。

