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最初の20秒生き延びろ! 命を守るものは備蓄ではない――伝説の事務次官が伝える水や食料より大事なもの

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徳山日出男は震災時、重い決断を重ねた(写真:Paula Bronstein/Getty Images)

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2011年3月の東日本大震災は、世界史に残る未曽有の災害だった。国土交通省東北地方整備局の局長として、現場の総指揮を執った徳山日出男は、果断な決断で超法規的措置を繰り返し、津波被害の復旧で大きな役割を果たした。
「もうそろそろ語ってもいいかな」
後に事務方トップの国土交通事務次官となり、「伝説の次官」とも称される徳山。あれから15年が経った今春、当時の胸の内を計10時間かけて取材に語った。
「当時考えたことを初めてここまで話した」というその内容を基に、約10回にわたってお届けするドキュメント・危機のリーダー。修羅場で重ねたその思考や判断は、ビジネスリーダーや官僚にとって最高の教科書だ。配信は原則毎週木曜日。
第10回のテーマは、「教訓の歪み」と、生き延びるために必要なこと。

「分かっちゃいるけど、やめられねぇ」

昭和の大ヒット曲の一節だが、地震対策でいえばこうなるだろうか。

「わかっちゃいるけど、やれていない」

宮城県沖で大地震が起きる確率は「30年以内に99%」だが、それは「工学的には100%」の意味である――。

東日本大震災が起きる約2カ月前に東北地方整備局の局長として赴任した徳山は、頭ではそう理解していたが、どこかで高をくくっていた。「僕が局長を務める約2年間では起こることはないだろう」と。

しかし、赴任から53日後に大地震が起きた。

徳山日出男(とくやま・ひでお)/1979年東京大学工学部土木工学科卒業、建設省入省。2008年国土交通省道路局企画課長。11年1月同東北地方整備局長、東日本大震災で現場対応を指揮。13年同道路局長、14年同技監、15年同事務次官。電通執行役員社長補佐、政策研究大学院大学客員教授を経て、国土技術研究センター理事長(撮影:今井康一)

徳山は自らの経験を踏まえ、日本の地震予知のあり方に疑問を持っている。

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