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官僚組織の嫉妬――「東北だけ目立つな」震災復旧の伝説のリーダーはなぜねたまれたか、危機後の力学と対処法

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復旧・復興の現場で指揮を執った徳山日出男は超法規的決断を繰り返した

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2011年3月の東日本大震災は、世界史に残る未曽有の災害だった。国土交通省東北地方整備局の局長として、現場の総指揮を執った徳山日出男は、果断な決断で超法規的措置を繰り返し、津波被害の復旧で大きな役割を果たした。
「もうそろそろ語ってもいいかな」
後に事務方トップの国交事務次官となり、「伝説の次官」とも称される徳山。あれから15年が経った今春、当時の胸の内を計10時間かけて取材に語った。
「当時考えたことを初めてここまで話した」というその内容を基に、約10回にわたってお届けするドキュメント・危機のリーダー。修羅場で重ねたその思考や判断は、ビジネスリーダーや官僚にとって最高の教科書だ。配信は原則毎週木曜日。
第7回は、リーダーに向けられる「嫉妬」について。

危機の直後、人からの評価はさほど気にならない。いかに乗り越えるかに集中するしかないからだ。しかし乗り越えた直後から、成功者に対する嫉妬が気になり始める。それは東日本大震災でも同じだった。

東日本大震災の発生から5カ月ほど経った頃だった。

2011年8月8日。

米ハーバード大学の教授が、国土交通省東北地方整備局に局長の徳山日出男を訪ねてきた。

教授は、ハーバード大ケネディ行政大学院アッシュ・センターの所長で、公共政策とリーダーシップを研究しており、東京・霞が関の国交省本省などでの聞き取りを終えて被災地を訪れていた。

徳山が震災対応について一通り説明をした後、教授による質問が始まった。

最初の質問を徳山はよく覚えている。

「国交省の本省の先輩から、あなたに対するジェラシーはなかったのか」

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