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ライフ #懐かしドラマを今の目で観たら、社会の変化が見えてきた

「網探しには3話使うのに妊娠・出産はサラッと描く」…大ヒット朝ドラ『ばけばけ』はなぜ"取るに足りないこと"を描いたか

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「ばけばけ」ドラマ館のパネル
『ばけばけ』は、なぜ視聴者から反響を集めたのか(写真:筆者撮影)
  • ドラジ ドラマウォッチャー・批評家

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様々な配信サービスが普及した昨今。昭和・平成の名作ドラマを気軽に観られるようになりました。その結果、現代との価値観の違いにカルチャーショックを受けることも。
Z世代のドラマウォッチャー・批評家のドラジさんが、昭和・平成初期の名作ドラマを、あえて“今の目”で観ることで、“社会の変化”を探る本連載。第4回は、『岸辺のアルバム』をお届け。直近のヒット朝ドラ『ばけばけ』と比較することで見えてくる、日本における夫婦関係の描かれ方の変化とは――。

『岸辺のアルバム』(1977年)を取り上げた前編では、夫婦関係は共通部分と対立部分の両輪をバランスよく維持していくことが大事であること、それは自然発生的でないためコミュニケーションなどの努力が必要であることを指摘した。意思疎通を疎かにした田島夫婦は破綻の道を辿ることになったのだ……。

後編では今年3月に完結したNHK連続テレビ小説『ばけばけ』の夫婦を取り上げ、現代の夫婦描写を覗いてみたい。

『ばけばけ』は明治時代に活躍した小泉八雲(出生名:パトリック・ラフカディオ・ハーン)と妻・セツをモデルにしたヘブン(トミー・バストウ)とトキ(髙石あかり)の日常を面白おかしく描いた物語だ。

夫婦の日常を静かに描く『ばけばけ』

(画像:NHKドラマ公式Xより)
【写真を見る】「網探しには3話使うのに妊娠・出産はサラッと描く」…大ヒット朝ドラ『ばけばけ』はなぜ"取るに足りないこと"を描いたか(4枚)

本作の大きな特徴は他愛のない日常を淡々と映し出すという点だ。

舞台となる1870年代~1900年代初頭の明治時代といえば、西洋化・文明化の一途をたどっていた時期であり、大日本帝国憲法の発布や日清・日露戦争の勃発など歴史上大きな出来事のあった期間であった。しかし、『ばけばけ』は国内外の大きな動態ではなく、夫婦の日常を細かに描くことを選んでいる。

例えば、台所の隙間に落とした箸が取れずに様々な人を巻き込んだり(結局取れなかった)、家の中から焼き網がなくなってしまい家族の誰かが盗んだのではないかと犯人捜しを始めたり(結局隙間に落ちているだけだった)、「ドラマでそこまで取り上げるか!?」という描写が続く。しかし、これが面白い。俳優たちのコミカルな演技や演出・脚本が見事に絡み合い、視聴者を魅了した。

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