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ライフ #懐かしドラマを今の目で観たら、社会の変化が見えてきた

「夫婦の会話が会話になってない」「夫は反抗期の息子みたい」…Z世代・27歳男性が衝撃「昭和の不倫ドラマ」に感じた"怖さ"

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『岸辺のアルバム』イメージビジュアル
『岸辺のアルバム』からみる「日本における夫婦関係の描かれ方の変化」とは(画像:TBS FREEより)
  • ドラジ ドラマウォッチャー・批評家

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様々な配信サービスが普及した昨今。昭和・平成の名作ドラマを気軽に観られるようになりました。その結果、現代との価値観の違いにカルチャーショックを受けることも。
Z世代のドラマウォッチャー・批評家のドラジさんが、昭和・平成初期の名作ドラマを、あえて"今の目"で観ることで、"社会の変化"を探る本連載。第4回は、『岸辺のアルバム』をお届け。直近のヒット朝ドラ『ばけばけ』と比較することで見えてくる、日本における夫婦関係の描かれ方の変化とは――。

『岸辺のアルバム』は1977年に放送された全15話のテレビドラマである。多摩川沿いに住む田島家はごく普通の4人家族に見えるが、それぞれ秘密を抱えている。妻の則子(八千草薫)は不倫、夫の謙作(杉浦直樹)は倒産間際の会社で汚い仕事に手を染めているといった秘密は徐々に暴かれていき、家族が空中分解しそうになるなか、豪雨により多摩川が決壊し田島家の住居は濁流に流されてしまう。コミュニケーションもあまり取らず分裂しかけていた家族が、濁流という非日常によって皮肉にも再結束するという流れで物語は完結する。

母子化する夫婦

『岸辺のアルバム』で印象的に描かれるのは夫婦関係の難しさだ。

田島夫婦は、冷え切った関係ではあるものの、口論になったり暴力を振るったりするのではない。

ただ、会話が嚙み合わないのだ。

田島家は夫が会社勤めで働き、妻は専業主婦で家事を行うという放送当時の主流な家庭である。夫の謙作は夜遅くまで働くのみならず、休日は接待でゴルフに行くなどほとんど家にいない。則子が会話をしようとするも、なかなか成立しない。

謙作が酔って帰宅した際、則子は水を差し出すものの、会話は数秒で崩壊する。

則子:お水飲む? お水飲む? お父さん。

謙作:向こう行け。

則子:向こう行けって1時過ぎよ。私だって眠いもの。

謙作:眠けりゃ寝たらいいじゃないか。

則子:寝てたらお父さん玄関で寝ちゃうでしょ。ドアも閉めないで寝ちゃうでしょ。

謙作:ほっといてくれよ。ゴタゴタ文句言うな。向こう行けよ。うるさいんだよお前は。

夫婦の会話ではなく、疲れた母と反抗期の息子の会話ではないか??と思ってしまうほど情けない会話なのだが、『岸辺のアルバム』で描かれた夫婦関係を象徴するやり取りであることは間違いないだろう。日常生活の根幹をなすコミュニケーションが完全に破綻しているのだ。

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