定食や丼を求めるなら、この構成は物足りなく映るかもしれない。だが、五の五をそういう店として見ようとすると、輪郭がうまく合わない。むしろ、しっかり食事をするのではなく、少し飲みながらもう一品足す。そうした使い方に寄せているように見える。
もっとも、五の五のすべての店舗がこの構成というわけではない。例えば、祐天寺駅前店のメニューには、「お昼のおしながき」として、サバ味噌煮込み定食、サバの塩焼き定食、大判アジフライ定食、海鮮ミックスフライ定食などが並ぶ。だが、あくまでメインはつまみだ。
そして、つまみ中心のメニュー構成は、五の五の利用者のニーズを的確に押さえている。それは、軽く一杯だけ飲みたい人にも、長く飲み続けたい人にも応えられる、という幅の広さだ。
昼から翌朝5時まで、時間帯ごとの飲み需要を拾う設計
この日は、17時に入店し、18時45分に退店した。入店時の店内は半分程度の入りだったが、退店時にはカウンター以外がほぼ埋まっていた。ひとり客が4組いたことも含めて、夕方から夜にかけて、客の入り方が時間とともに変化していく様子が見えた。
公式サイトを見ると、同店の営業時間は11時から翌5時まで、年中無休とされている。
店舗情報ページに掲載された平均予算は、昼1800円、夜2100円。差は300円しかない。そのうえで、一部のドリンクメニューでは、メガサイズが通常の2倍の価格で2.5倍の量という設定になっていた。
短時間で一杯だけ飲む客だけでなく、何杯か飲む客にとっては、実質的な割安感が出やすい。昼から夜、早朝まで開ける店として、飲み方の幅を広げる仕組みにも見える。

