味玉らーめんは、注文から提供までは4分ほど。スープは濃厚なのに重たさはなく、どんどん食べ進めたくなる絶妙さ。麺を食べ終わる前に、すでに替玉をしたくなっていた。
少なくともこの店舗で見えたのは、ラーメン好きが遠征してくる専門店というより、幹線道路沿いにあり、仕事帰りに車で来店し空腹をちゃんと満たして帰る店としての姿だった。派手な仕掛けも、話題になるような尖った設計もない。それでも午後9時過ぎに駐車場に車は入り、客の回転は続いていた。
ずんどう屋とはどんな店か。この問いへの答えは、その夜に見えた気がした。その手応えは、親会社であるトリドールHDの決算資料の数字にも表れている。同社は、「丸亀製麺」で知られる大手外食企業だ。
3年で74店から110店へ、静かに伸びたずんどう屋
ずんどう屋やコナズ珈琲の伸び方を見ると、トリドールHDの国内展開には一つの傾向が見える。いきなり全国へ広げるというより、手応えのある地域や立地で面を取り、次の展開につなげているように見える。
2023年3月期末に74店だった店舗数は、2024年3月期に13店、2025年3月期に17店と出店を加速させ、2026年3月期末には110店へ達した。売り上げは同期間に71億円台から122億円台へ、約51億円伸びている。
注目すべきは2026年3月期だ。出店数を7店、閉店1店の純増6店に絞りながら、売り上げは前年同期比10.7%増を維持した。店を増やすペースを落としても、売り上げは伸び続けた。

