色相環でいえば通常の緑から青の方向へ大きく振ってある。黄色方向に寄ると「芝生のような緑」になってしまう。それを避け、青を多く混ぜてクールで工業的な印象に仕上げつつ、マツダが磨き続けてきた「匠塗り」の技術を応用し、ブルーマイカを全体の約50%入れることで素直で美しいハイライトを実現した。
影では黒と見間違うほど深いのに、強い日差しの下では角度によって非常に明るいグリーンに見える。今まで見たことのない「緑」だ。ただし、ジンクグリーンメタリックは、マツダの“魂動デザイン”を象徴する赤色「ソウルレッドクリスタルメタリック」のような有償色(車両価格に代金が上乗せされるオプションカラー)ではない予定だという。
お披露目の個体には、シルバーのソフトトップ、シルバーのブレンボ製ブレーキキャリパー、ピアノブラックのレイズ製ホイールが組み合わされ、ビルシュタイン製ダンパーを足まわりに持つ。
その足まわりについて、齋藤主査が力を込めて語ってくれた。従来はバネを軟らかくしてダンパーで減衰を持たせる考え方だったのを逆転させ、バネを硬くしてダンパーの減衰を抜く方向に転換した。これによりサスペンションがよりしなやかに動き、乗り心地と操縦性が高い次元で両立するという。
自社イベントではないからこそ、ファンの1人として開発者が本音を語る
多くの参加者が注目するトークショーの最中に「ロードスターってこんなに軽快にできるのかと感動してもらえるはず。そのことを記事にしてほしい、小林さん!」と主査は言い、ボクを笑いながら指差してくれた。余程、その楽しさに自信があるらしい。この嬉しいプレッシャーにより、ますます乗ってみたくなった。
なお、2029年の40周年に向けては記念限定モデルの投入に加え、「ロードスター100名道」というプロジェクトの構想も披露された。全国のロードスターで走ったら楽しいという道や景色をユーザーの投票と自身の足で選定し、40周年にユーザーと一緒に走るというプランだ。主査自らが日本中を走りまわるというこの構想に、会場から大きな拍手が上がった。

