東洋経済オンラインとは
ライフ #80億分の1コマ

【W杯】前回王者アルゼンチンが教えてくれた「強い国」の応援とは——現地で見たサッカーの"日常"

6分で読める
アルゼンチンのサポーターの応援
アルゼンチンのスタジアムでは熱狂的な応援が日常の風景だ(イラスト:堀江篤史)
  • 泉 秀一 ノンフィクションライター

INDEX

W杯を制するということ

W杯で優勝するために、必要な試合数は8。

グループステージで3試合を戦い、決勝トーナメントの5試合を勝ち抜く(32カ国で争われた前回大会まではトーナメント4試合)。数字だけ見れば、シンプルな話に思える。

しかし、その8つの勝利をつかみ取るために必要なのは、代表選手や監督、スタッフといった関係者の努力だけではない。国全体が、途方もないほどのエネルギーを絞り出す必要があるのではないか。そう思わされる出来事があった。

この連載の一覧はこちら

前回のカタールW杯。アルゼンチン対フランスの決勝戦は3対3のまま延長戦でも決着がつかず、PK戦へもつれ込んだ。この歴史的な一戦を制したのは、アルゼンチンだった。キャプテンのリオネル・メッシがトロフィーを掲げたのは、マラドーナが伝説となった1986年以来、36年ぶりのことだった。

優勝後、アルゼンチン政府は代表チームが優勝パレードを行う日を急遽、祝日にすると宣言した。国民の熱狂ぶりはすさまじく、ブエノスアイレスの中心部で優勝パレードが始まると、街には400万人以上のファンが殺到し、選手を乗せたオープンバスは、予定していた30キロのルートを3時間かけても10キロしか進めなかった。

オープンバスに飛び乗ろうとするサポーターも表れ、安全の確保を優先するために選手たちは急遽ヘリコプターに乗り換え、群衆の頭上を飛び去ることになったほどだ。

2022年のFIFA W杯で優勝したアルゼンチン代表がブエノスアイレスを凱旋パレードすると、とんでもない熱狂が起きた(写真:AP/アフロ)
2/3 PAGES
3/3 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象