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「毎朝同じ時間に通勤するのが苦痛」8年で15もの職業を転々…労働に不向きな青年が大作家・江戸川乱歩になるまで

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『乱歩打明け話』/河出文庫

今はフレックスタイム制やリモートワークなどもあるが、かつては、会社に勤める=決まった時間に出勤するということだった。今でも、何時にどこに必ず行かなければならないということは、仕事では多い。それが守れないと、会社員失格、さらには社会人失格ということになりかねない。

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しかし、これがどうしてもできない人もいる。「そんなのは傲慢、怠慢、わがままだ」と思う人も多いだろう。誰だって、決まった時間に決まった場所に遅れないように行くのは簡単ではない。それをがんばってやっている。がんばりたくないけど、やっているのだ。

中高生時代に、いつも遅刻してくる人たちがいた。先生からどう怒られても、遅刻をつづける。度胸がいいなあと感心していた。

どうしても朝起きられなかったり、決まった時間に間に合うように行動できなかったりする人もいるということを知ったのは大人になってからだ。考えてみれば、人間が全員、きちんと時間通りに行動できると思うほうがおかしい。できない人もいて当然だろう。

この連載の第1回でも紹介したように、作家のフランツ・カフカも「人が毎朝、起き上がるというのは、驚くべきことです。自分ひとりで、この身体を持ち上げなければならないんです!」と恋人への手紙に書くような人だった。

職業転々、休筆17年

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