セルフならではの価値といえば、価格もそうだ。ワンカラの場合は先述したようにだいたい1000円、酒の種類が豊富な立川北口店は時間無制限で880円、渋谷本店の場合、曜日やコースで異なるが、学生向けにやっているフリータイム「まふ」で利用する場合は時間無制限で550円だ。
渋谷本店のドリンクメニューを見ると、生ビール(ザ・プレミアム・モルツ)がジョッキ1杯で715円。単品を頼むより飲み放題の方が安いと考えると、異次元の値付けだ。いったいどうやって稼いでいるのか――。
同業他社と比較して高い利益率
ここでハタと気になった。まねきねこといえば、業界内で先駆けて食べ物・飲み物の持ち込み自由をアピールしてきたチェーンでもある。カラオケのビジネスモデルを考えると、室料や機械での差別化に限度があり、飲食は売り上げや利益の面で大きなカギを握っているようにも感じられる。
にもかかわらず、コシダカホールディングスのカラオケ事業における営業利益率は18.5%(25年8月期)。第一興商の9.3%(26年3月期のカラオケ・飲食店事業)、鉄人化ホールディングスの16.4%(25年8月期、カラオケルーム運営事業)といった競合を押さえている。
振り返ると、コシダカホールディングスのカラオケ事業の営業利益率は2015年8月期時点で5.1%と低水準だった。そこからわずか10年で、いったいどのような変化が起きたのか。
後編では「持ち込み自由」を堅持し、かつ客単価が低い若年層がコア層のまねきねこが、高利益率を叩き出すカラクリに迫る。
(後編に続きます)
