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鉄道写真のレジェンド「広田尚敬」の撮影術 理詰めでなく感覚で撮る、「カメラの短所」を長所に変える

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広田尚敬氏は長年にわたって鉄道写真界の第一人者として活躍している(筆者撮影)

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一発必中、SLを神業で写し止める

神業のような作画を紹介しよう。雪の北海道・函館本線で、国内最大の旅客用蒸気機関車(SL)、C62の急行「まりも」を真正面から捉えた1965年の作品だ。

「シャッターを押したのは2枚だけです」と広田さんは明かす。

現在ならば、カメラの動体予測オートフォーカス(AF)と高速連写の機能ですぐに数百枚にも達してしまうだろう。だが、AFはもちろん、連写機能もないマニュアルのカメラを用い「一発必中」で写し止めた。

レンズの焦点距離は超望遠の560mm。迫り来る力強さを求め、200mmレンズとカメラの間にテレコンバーター(レンズの焦点距離を長くするアクセサリー)を2個挟んだ。半面、ファインダー内が暗くなる「副作用」もあった。

「真っ暗なんですよ。どこにピントが合っているのかさえ分からなかった。雪が降っていて線路は真っ白ですから。そんな時に向こうから列車が来た…」

【写真を見る】鉄道写真のレジェンド「広田尚敬」の撮影術 理詰めでなく感覚で撮る、「カメラの短所」を長所に変える(3枚)
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