元レーシングドライバーのキャロル・シェルビー(1923―2012年)のシェルビーアメリカンが手がけていたアメリカのスポーツカーが、オリジナル・コブラ。
アメリカにシボレー「コーベット」以外のスポーツカーがあってもいいじゃないか(市場もありそうだし)、という意図のもとで開発された。
当初はオープンモデル。「ACエース」という2シーターのスポーツカーをベースに、シャシーや足まわりを補強。フォードの大排気量V型8気筒エンジンを搭載した。
「コブラ」なる車名も、シェルビーの提案だったようだ。
最も有名なモデルは、63年のシェルビー「ACコブラ289」で、さらにパワーアップした「同427」、さらに「デイトナ・コブラ」も、たいへん人気が高い。
デイトナ・コブラは耐久レースでの勝利を目指して開発されたクーペ(屋根のあるスポーツカー)で、64年のルマン24時間レースにおいてGTクラス優勝かつ総合4位に入賞した。
フォードエンジン搭載でマッスルカーの代名詞へ
ベースのACエース、あるいはクーペの「ACアシーカ」は、軽快な操縦性を持ってはいたものの、エンジン性能が、レースどころかアメリカでスポーツカーとして認められる水準にも達していなかった。
そこでシェルビーは、フォードに交渉してエンジン提供の契約締結に成功。まず289ユニット(289キュービックインチ=4.7リッター)そのあと427ユニット(7リッター)を搭載した。
同時にボディは、大きなフェンダーと太いタイヤとともに、かなりマッチョな印象が強くなった。「マッスルカー」という表現がふさわしいのが、シェルビーACコブラなのだ。
ACカーズが24年に「ACコブラGTロードスター」を発表した際、世のクルマ好きは、即座に上記のようなコブラにまつわる物語を思い出したものだ。
今回のコブラGTクーペの特徴は、当時のモデルに近いデザインを採用したことが1つ。
「64年のルマンで走った(シャシーナンバー)A98のクーペからインスピレーションを受けたデザイン」
ACカーズはホームページにおいて、上記のようにデザインを説明している。
