ACコブラGTクーペも同じ部類に入ると思うが、決して昔のクルマではない。
シャシーは、アルミニウムの押し出し材を使ったモノコックで、ボディなどには炭素樹脂がふんだんに使われている。高剛性と軽量化のためだ。車重は1600kgにとどまっている。
加えて、ドライブモードやステアリング(操舵力?)切り替え機構など、現代的なシステムを搭載がうたわれる。ナビゲーションシステムも、もちろん装備。
それでも、大排気量のV8エンジンに後輪駆動システムと“むかしふう”にこだわるのは、いまの市場のひとつの動向を捉えているからだろう。
アメリカを主に約5000万円で販売
「私たちは、これまでの100台そこそこの生産台数しか持たないハンドビルドのブティックメーカーから、1000台以上の規模のグローバルブランドへと脱皮を頭ります」
ACカーズのデイビッド・コンザCEOの言葉だ。
「それでも、クラフツマンシップを守り、クライアントの望むような希少性を維持します」
フォードの「コヨーテ」ユニットは、たしかに旧態依然としたものではない。DOHC4バルブヘッドと、フィンガーフォロワーロッカーアームなどを備えている。コスト高になる一方、高効率化に対応できるメリットがうたわれている。
とはいえ、欧州のユーロ7規制はそのままクリアできそうにない。そのこともあって、ACカーズはアメリカを主な市場と考えていると、想像できる。
イギリス製品として支払う輸入関税も、これまで10%台で推移してきた事実がある。
ベースモデルが税抜き価格で23万4000英ポンド(1ポンド=210円として約5000万円)のコブラGTクーペだが、実は比較的買いやすいのだ。
現代のスーパースポーツカーが1億円を下らない価格で販売されているのが、昨今の相場。趣味の分野だけに、ハイブリッド化されていないのを逆に強みとしたACコブラGTクーペの健闘は、想像にかたくない。これが現代的なビジネスなのかもしれない。
