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お笑いコンビ・千鳥としてテレビの中心に立ち、数々の番組で場を沸かしてきた大悟(46歳)。そんな男が、是枝裕和監督の新作『箱の中の羊』で、綾瀬はるかと夫婦役を演じる。
俳優になろうとしたわけではない。気張ることも、かますこともしなかった。それでも画面の中には、大悟であって大悟ではない、ひとりの男が確かに立っていた。
「仕事をしている感覚がない」男
「そんなに仕事をしている感覚じゃないんですよ」
大悟は、いつもの調子でそう言った。
千鳥として数々の人気番組に出演し、テレビの中心で場を動かしてきた男が、自分の仕事をそう表現する。肩透かしのようでいて、妙に腑に落ちる言葉だった。
「人を笑かすことって、誰でもするじゃないですか。普通にご飯を食べていても、家族の中でも。それを、僕はちょっとみんなより多めにやっているだけというか」
大悟にとって笑いは、仕事というより生活の中にあるものなのだろう。
ただし、それは何も考えていないという意味ではない。
「若い頃よりは、伝え方が丁寧になったかもしれないですね。昔は、『これでわからんやつは、わからんでいい』みたいなところがありました。でも今は、ちゃんと伝えた結果、それが良いのか悪いのか。そこを見たほうが大事なんじゃないかと思うようになりました」
