伝え方への意識は、たしかに変わってきている。
大悟はそれを「少し丁寧になったのかもしれない」と言った。
“仕事じゃない”男が、現場でずっと見ているもの
「仕事をしている感覚がない」
大悟はそう言うが、何も見ていないわけではない。むしろ、ずっと見ている。
――普段、大悟は何から笑いのヒントを得ているのだろうか。
そう聞くと、大悟は「意識的に取り入れようとしているわけではない」と前置きしながら、こう続けた。
「まあ、でもそれがすべてなんでしょうね。人がウケたときの空気というか、反応というか。『このタイミングで、この感じでこういうことを言えば人は笑うんだ』とか、逆に『ここでは笑わないんだ』とか。そういうのは、やっぱりずっと見ている気がします」
大悟が見ているのは、ネタそのものだけではない。
「人のネタを見るというより、その場がどう動いているかを見る感じかもしれないです」
それは、もはや習性に近い。近年の『チャンスの時間』や『酒のツマミになる話』などを見ていると、後輩や共演者を生かす場面も増えている。
その変化について聞くと、本人も少し認めた。
「昔は、自分がいちばん面白いところに行く、という意識が強かった。今でも、それは絶対的にありますけど。後輩やほかの人が面白くなる状況を作ることも、自分の役割になってきたのかなと思います」
