窪田:見られる場所が毎年違って、世界中に行く理由になるのもいいですね。太平洋上など、観測地が陸地も何もない場所である可能性もあるでしょう。そういうとき、日食病の方々は船を出すのですか? 天気が悪いときには飛行機に乗って雲の上まで行くという手もあるのでしょうか。
森田:おっしゃるとおり、船上で日食を見るためのツアーももちろんあります。でも船を出すといっても、太平洋のど真ん中だと、目的地まで行くだけでも何日もかかります。
飛行機に乗れば天候を問わず観測できるのでしょうが、たくさんの天文ファンの人たちと一緒に、地上の動物の反応や影の変化も含めて見たほうが魅力的だと思います。
プラネタリウムに魅せられて
窪田:なるほど。確かにこれはとても面白そうですね。私も日食観測ツアーへの参加を真剣に考えたいと思います。森田さんとご一緒させていただくかもしれませんので、よろしくお願いします(笑)。
日食への情熱をお話しいただいて、やはり天文の分野がとてもお好きなんだなということが伝わってきました。こうしたことになぜ興味を持たれたのかも含めて、子ども時代のことを聞かせてください。
森田:小さいころから科学全般が好きでした。中でも空や星に興味を持ったのは、近くにプラネタリウムができたからだと思います。
私は愛知県名古屋市の出身なのですが、小学生のとき、市内に白川公園という広い公園ができました。アメリカ進駐軍が撤退したことで空いた広大な土地を利用したもので、その目玉とも言える施設が「名古屋市科学館」でした。
科学館には、当時「東洋一」とうたった大きなプラネタリウムが作られて、それを小学校5年か6年のころに見に行ったのです。その解説がとても面白くて、すぐに天文ファンになりました。それ以来、土日は毎週のように通い、夏休みになればさらに入り浸って、プラネタリウムの解説を聞いたり展示を見たりしていました。

