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いわゆる高校無償化の拡大によって、私立の人気が高まる中「公立高校は何を価値として示すのか」が改めて注目されている。かつては「経済的な優位性」で公立高校を選ぶ家庭が多かったが、進学実績や特色ある教育、設備面などで私立高校の存在感が高まる中、公立高校ならではの役割や価値をどう捉え直すかが課題となっている。
さらに、少子化に伴う地域コミュニティの変化も進む。学校がなくなれば地域から若者が減り、文化や活気にも影響が及ぶ。公立高校には、単なる進学の場にとどまらず、「地域にどんな学びとつながりを残すのか」という視点も求められている。
過疎地域では私立高校の経営は難しい…公立高校の役割
そうした中、文部科学省は2026年2月、「N-E.X.T.ハイスクール構想」を打ち出し3000億円規模の基金による高校改革支援を開始した。
掲げられたのは、理数教育や文理融合、高度産業人材育成、遠隔授業や多様な学びの場の充実などだ。背景にあるのは、AI時代や少子化を見据え、従来の「知識を教える場」から「地域・社会とつながりながら生きる力を育てる場」へと高校教育を転換しようとする発想である。
全国各地で模索が続く中、岐阜県では、公立高校の役割を「地域の教育を支える最後の砦」として捉えている。岐阜県教育委員会の教育長の堀貴雄氏は、「私学が担えない地域の教育を、公立高校が保障することが一番大切です」と語る。
過疎地域では私立高校の経営は難しく、「そこに住んでいる子どもたちが、県内のどこにいても平等に教育を受けられる環境を作ることが、県立高校の基本的な役割」だという。
