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高校無償化で問われる「公立高校の価値」、学力だけでは足りない…岐阜県「高校改革×演劇教育」で起きた意外な効果

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演劇ワークショップの様子
岐阜県では県立高校63校中21校で演劇教育を実施している(写真:岐阜県教育委員会提供)
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岐阜県には現在、高校が87校あり、そのうち公立高校は66校(県立高校63校、市立高校3校)、私立高校は21校をある。中でも県立高校は、飛騨地域を含む広い県土に配置されており、「地域の教育を支えるインフラ」としての役割も担っている。

一方で、岐阜県には独特の事情もある。県南部は名古屋圏との結びつきが強く、地域によっては駅から20分で名古屋に行ける。さらに、県人口の約4分の1が岐阜駅周辺に集中しており、愛知県の私立高校の影響も小さくない。

そうした状況の中で、単に学校を維持するだけではなく、「公立高校だからこそできる教育とは何か」を改めて問い直す必要があると話す。

実際、25年度の岐阜県公立高校入試の全体倍率は0.96倍まで低下した。一方で、専門学科や一部普通科には志願者が集中しており、「どの学校を残すか」ではなく、「どんな学びを地域に残すか」が問われる段階に入っている。

堀氏は、県立高校の統廃合については、「今のところは一切ありません」と明言する。ただその一方で、15歳人口は20年間で約2万1000人から1万7500人まで減少し、今後10年でさらに約3500人減る見込みだ。その後は「崖のように減っていく」とも表現し、学校施設の老朽化も含め、将来的には高校のあり方そのものを議論していかなければならないという認識を示した。

対話する力を育てる「演劇ワークショップ」

こうした中、岐阜県では、前述した文科省の「N-E.X.T.ハイスクール構想」支援事業へ申請を行いつつ、24年3月に策定した「第4次岐阜県教育振興基本計画」(24年度〜28年度)において「豊かな人間性の育成」を重点施策の1つに掲げている。

堀氏は、その背景について、こう語る。

「コロナ禍やAIの急速な進展によって、『人間にしかできないものは何か』が改めて問われるようになりました。教育現場でもICTやAIの活用が進む一方で、生身の人間として何が大事なのかを考えた時、知識や技能だけではなく、他者と関わり、感じ、対話しながら生きる力こそ重要になる。そうした問題意識から、従来の『知・徳・体』の中でも、特に『徳』を重視しています」

岐阜県では、そうした「人と関わる力」を育てる実践として、長年にわたり演劇ワークショップに取り組んできた。演劇的手法を通じて、対話や他者理解を育もうとする試みだ。

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