金融業界で長年経験を積んだアナリストが、その著書『投資家の母が20歳になった娘にどうしても伝えたいお金の話』の中で、「なぜ空腹時に株の売り買いをしてはいけないのか」をエビデンスとともに解説する。
相場の上がり下がりは眠気に左右される
ある日、仲のいい後輩が会社を辞めて、自分の会社を興すつもりだとあいさつに来たことがあった。
どんな会社か気になって尋ねると、仮想通貨のトレーディングをする会社で、今はいろいろな売買の方法を試しているのだという。
仮想通貨の相場は常に変動するけれど、一定のパターンがあって、それを利用すれば儲かるビジネスになるという話だった。
そのなかで気になったのが、仮想通貨を夜中2時に買って、朝9時に売るという方法。なぜ、そんな方法を使うのか尋ねると、彼はこう答えた。
「夜中2時になると、眠気に勝てずに売る人が増えるので、相場が下がります。そして、朝出勤をして、9時から9時半のあいだに買う人が多いので、この時間は相場が上がるんです。だから夜中の2時に買って、朝9時に売る戦略を自動売買で試してみたんですが、意外にいい結果が得られるんですよ」
肉体的に厳しい環境に置かれていると、人間は正しい判断を下せなくなる。だから、コンディションがよい状態を保つのは、思いのほか大事なのだ。

