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祝日の昼、東京スカイツリーの足元にある商業施設「東京ソラマチ」。2026年4月28日にオープンしたばかりの「BAKERY CAFE C(ベーカリーカフェC)」の前には、途切れることなくレジ待ちの列が続いていた。店内の客の半数近くは外国語で会話している。1時間半の滞在で、テーブルの客は9割入れ替わった。
運営するのは、サンマルクカフェを展開するサンマルクホールディングス(サンマルクHD)だ。本稿では「BAKERY CAFE C」を訪れて感じた魅力と課題を綴りつつ、同社の戦略面について考えていきたい。
新業態「BAKERY CAFE C」はインバウンドを重視
プレスリリースによれば、「BAKERY CAFE C」のコンセプトは「日本のパンの価値を体験として届ける」。「観光と日常が交差する体験型ベーカリー」として、「撮る・食べる・共有する」という体験導線を設計。インバウンド需要を見据え、「Japanese Bakery Experience」をテーマに日本のパン文化の魅力を世界に発信するとしている。
実際に店内を歩くと、その設計の意図が随所に見える。
まず価格の二層構造だ。ブレンドコーヒーは390円。一方、東京ソラマチ店限定のスカイツリースムージーは1000円、みたらし団子クロワッサン・わらびもちクロワッサンなど「和×クロワッサン」シリーズは870〜980円と、ハレ寄りの商品は軒並み800〜1000円台に設定されている。日常使いの入り口を用意しながら、観光客が思わず手を伸ばす非日常商品を並べるという構造だ。
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【約80種類のパンが並ぶ店内の様子】
