この性差は、分野ごとの差別を反映していることもありうるかもしれないが、もしそれを受け容れるなら、さまざまな分野で50年にわたって差別の割合がおおむね変化しなかったと考えるしかなくなる。
そのうえ、今日の女性エンジニアの割合は、70年代の女性心理学者の割合よりも小さいので、分野ごとの性差別という説明を採用するためには、70年代の心理学者よりも今のエンジニアのほうが性差別的であると考えざるをえなくなる。
これは私には、とうていありえないように思える。私は70年代をよく覚えている。洒落(しゃれ)た衣服や楽しい音楽はあったが、ぞっとするような態度が罷(まか)り通っていた。
両方できるなら理系よりも文系に進みがち
2 STEMでのキャリアに必要な、数量を扱う卓越した技能を持っている人のうち、優れた言語技能のある人は、平凡な言語技能を持っている人よりも、STEMの分野に進む可能性が低い。
科学以外のことが得意な人はたいてい、科学も得意なときでさえ、科学者にはなりたがらないことを、こうしたデータは示している。
そして、ここが肝心なのだが、素晴らしい数量的技能を持っている男女のうち、高い言語技能も兼ね備えている人の割合は、女性のほうがはるかに大きい。
数学が本当に得意な男性は、それ以外はあまり得意でないことが多いが、数学が本当に得意な女性は、あらゆる面で賢い傾向にある。
こうしたデータが意味するところは、おおいに物議を醸しそうだ。女性がSTEMから押しのけられているのではなく、男性がそこに押し込められている(なぜなら、科学が得意な男性は、それ以外の分野ではほとんど機会に恵まれないからだ)というのが、それだ。
3 中東や南アジアなどの、男女公平性が比較的低い国の女性は、スカンディナヴィアなどの、男女公平性が比較的高い国の女性よりも、STEMでキャリアを追い求める割合が大きい。


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