ところが、関心における性別が、そう遠くない昔の性差別と絡み合うと、問題が生じ、職業の性差が好みを反映しているのか、差別を反映しているのかを解き明かすのが難しくなる。
そしてこの問題は、好みにおける性差と歴史的な性差別と報酬の差がすべて重なっているときには、大幅に深刻化する。
理系に進む女性が少ない理由
これらの要因が重複する最も顕著な例は、女性が数学や科学にかかわることをめぐる論争だ(科学(Science)、テクノロジー(Technology)、工学(Engineering)、数学(Math)の頭文字を取って、しばしば「STEM(ステム)」と呼ばれる)。
私の学生時代にはそうだったように、女性はこれらの実入りの良い分野への参入を制限するような厳しい状況に直面しているのだろうか? それとも、今日でも依然として見られるSTEMへの関与の違いは、自主性とつながりにおける性差から見込めるのだろうか?
この疑問は、新しいデータによって意味合いが微妙に変わり続けているので、これから述べることは、あなたが読む頃には古びているかもしれない。それを承知のうえで、私の見るところでは最も有力な答えを示そう。
私は過去10年間に、STEMで相変わらず見られる性差は主に、不公平や能力差ではなく興味における性差の産物だと確信するようになった。なぜ私はそのような主張をするのか? 以下の3つの研究成果について考えてほしい。
1 STEMの異なる分野における男性と女性の比率は、50年以上にわたって入念に記録されてきた。そして、男性の優位性が最も高い分野から最も低い分野までの相対的な順位は、1970年代からおおむね変わっていない。その間、女性の参入が3倍にも4倍にも増えているのにもかかわらず、だ。
女性の参加が劇的に増加するなかで順位があまり変わらないことを考えると、キャリア選択における性差は、さまざまな分野が男性と女性にとって本来どれだけ魅力的かを反映している可能性が出てくる。
この可能性を裏づけるように、男性の多い分野は物に重点を置くのに対して、女性の多い分野は人に焦点を当てている。


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