常に前向きでいればいいわけではない
「良い感じしかしない。明るい面を見よう。視点を変えるだけでいい。すべてのことには理由がある。もっと悪い状況だってありうる! 常に前向きでいよう」
ポジティブ思考は至るところで見られる。それは、メンタルヘルスの流行に対する行きすぎた補正であり、不快なことから距離を置きたいという当然の衝動でもある。
とはいえ、ポジティブ思考が極端になり、ネガティブな感情の言い分に耳を貸さない事態に陥るやいなや、その意図とは裏腹の効果が生じかねない。
従業員に建設的な批判をためらわせる解決志向の職場文化であれ、落第点のことなど忘れて次の休暇に目を向けるよう勧める善意の友人であれ、ポジティブな感情の追求が常に適切であるわけではない。
格好の例を挙げてみよう。2013年のある研究で、ポジティブな視点の転換のよくある実践例が精査された。研究を主導した科学者たちが発見したのは、明るい兆しを必死になって探しても、状況に応じて有害にも有益にもなるということだった。

