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「喜び」も「悲しみ」も、どんな感情も良いものでも悪いものでもなく、それぞれが果たしている役割がある

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頭を抱えて悩む女性
怒りや悲しみなどのネガティブな感情も、実は私たちの役に立っています(写真:Ushico/PIXTA)

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喜び、怒り、悲しみ、愛……。感情は私たちの人生そのものとも言えるが、私たちは不安や恐怖といったネガティブな感情に振り回されがちでもある。では、どうすればそれらの厄介な感情を能動的に管理することができるのだろうか。科学的な知見に基いた、感情をコントロールし心を整えるツールキットを紹介する『Mood Shift(ムード・シフト)』より、一部抜粋・編集のうえ、お届けする。

常に前向きでいればいいわけではない

『Mood Shift(ムード・シフト): 「感情」をコントロールし、気分に振り回されないための科学的根拠に基づくテクニック』(東洋経済新報社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

「良い感じしかしない。明るい面を見よう。視点を変えるだけでいい。すべてのことには理由がある。もっと悪い状況だってありうる! 常に前向きでいよう」

ポジティブ思考は至るところで見られる。それは、メンタルヘルスの流行に対する行きすぎた補正であり、不快なことから距離を置きたいという当然の衝動でもある。

とはいえ、ポジティブ思考が極端になり、ネガティブな感情の言い分に耳を貸さない事態に陥るやいなや、その意図とは裏腹の効果が生じかねない。

従業員に建設的な批判をためらわせる解決志向の職場文化であれ、落第点のことなど忘れて次の休暇に目を向けるよう勧める善意の友人であれ、ポジティブな感情の追求が常に適切であるわけではない。

格好の例を挙げてみよう。2013年のある研究で、ポジティブな視点の転換のよくある実践例が精査された。研究を主導した科学者たちが発見したのは、明るい兆しを必死になって探しても、状況に応じて有害にも有益にもなるということだった。

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