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「喜び」も「悲しみ」も、どんな感情も良いものでも悪いものでもなく、それぞれが果たしている役割がある

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頭を抱えて悩む女性
怒りや悲しみなどのネガティブな感情も、実は私たちの役に立っています(写真:Ushico/PIXTA)
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現代社会において、不安は事実上病理と同義語になっている。慢性的な不安の経験が有害なのは事実だが、この感情のない人生を送りたい人はいないだろう。不安は、数え切れないほどの困難に対処するための、巧妙な適応的解決策だ。

われわれの先祖が寝床にしていた洞窟に漂う不審なクマの匂いから、間近に迫った解雇を告げる上司からのメールに至るまで、人生は脅威に満ちている。ほかの感情と同様、不安もあまり長く放っておけば適応力を失うことがある(これについては後述する)。

しかし、不安には基本的な適応機能がある。つまり、目の前の脅威に近づくか回避するかについて適切な対応を促し、やっかいな事態をうまく乗り切れるようにしてくれるのだ。

悲しみもあなたの役に立つ

もう一つ、歓迎する人はほとんどいない文化的には否定されがちな感情が「悲しみ」だ。

悲しみは、取り返しがつかないと感じられる喪失――たとえば、仕事で成功する機会を逃した、友情を取り戻せなかった、大切な人を亡くしたなど――への反応として経験される。

悲しみに襲われると、友人や家族、同僚などから、それをどう和らげればいいかについて山のようなアドバイスをもらうことになる。実にもっともな理由で悲しんでいるとしても、それは変わらない。まるで、束の間の悲しみや切なさは、それがどんなものであれ、難治性の鬱病を招きかねないとでも言うかのようだ。

しかし、悲しみを経験したり表現したりすることは有益である。内省が必要な瞬間に生理的に自分を落ち着かせ、それによって、喪失を惜しみ、失われたものとのあいだに残るつながりを強める時間を与えてくれるからだ。また、サポートが必要なことを他人に伝えることもできる。

実際、研究によると、人が悲しみを伝える表情を見せると、怒りの表情や無表情になる場合よりも、他人が助けてくれる可能性が高まることがわかっている。

不安や悲しみ以外でも、暗い感情の世界には明るい側面が存在する。

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