嫉妬は、望むものを手に入れるためにもっと努力しようという気にさせる。
後悔は、同じ過ちを二度と繰り返さないようにするのに役立つ。
罪悪感は、自分が引き起こした害を認め、償いをするよう促す。
怒りは、脅威に対処したり不正を正したりするのに役立つ。
恐怖は、特定の危険に対する反応であり、われわれの意識を研ぎ澄まし、行動に駆り立てる。
そして情欲は……まあ、これに溺れてはいけないが、種の存続に役立つのは間違いない。
ネガティブな感情をあえて感じてみる
同僚のアーロン・ワイドマンと私で行なったある実験では、被験者に対し、日々の生活を送る中で、特定の状況下でどんな感情を抱くのが有益かを考えてくれるよう依頼した。
たとえば、友人の誕生日を忘れてしまったことに罪悪感を覚えれば、その失敗を償う動機となるかもしれないし、仕事のプレゼンでミスをするのではないかと不安になれば、準備にもっと力を入れるかもしれない。同様に、誰かが問題を抱えて相談に来たときに同情の気持ちが湧けば、より有効な支援ができるだろう。
被験者が――ネガティブなものであれポジティブなものであれ――有用な感情を特定したら、自分の中でそれらの感情を呼び起こすよう指示した。これは意外に簡単にできる。
われわれの理屈はこうだ。被験者は全員、不安や興奮といった感情を経験しながら人生を送ってきたのだから、それらの感情を思い出し、現在の瞬間に当てはめるよう求めればいい。
すると、次のことがわかった。人びとはポジティブな感情については問題なくそうしてくれたが、ネガティブな感情をわざわざ呼び起こすことには強い抵抗を示したのだ。
しかし、それが有益となる状況でネガティブな感情を抱くようにしてもらうと(たとえば、不正を正すために怒ったり、迫り来る脅威に対処するために不安を感じたりする)、成果は目に見えて改善し、解決された状況に関する被験者の満足感は向上した。
