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あまりに脳天気な「国の利払い費は増えてもOK」論 上がる長期金利、あの利息にこの収入…悪あがきを斬る

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  • 土居 丈朗 慶應義塾大学 経済学部教授

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石破首相も「金利ある世界」の利払い費について「重大な課題」と答弁(写真:Bloomberg)

2月21日、加藤勝信財務大臣は閣議後会見で、長期金利上昇を踏まえて「金利が上昇することで利払い費が増える。政策経費を圧迫する恐れがある」との認識を示した。

2月20日には、新発10年国債の利回りが一時1.44%と2009年11月以来の高水準となっていた。

この加藤財務相の発言に対し、「金利が上昇して利払い費も増えるが、政府の受取利息も増えるから、財政は悪化しない」という見方がある。それは、本当なのか。

政府は、利息を支払うだけでなく、受け取ってもいる。では、どのような形で利息を受け取っているのか。そこが重要である。

米国債の利息は防衛費に回る

一般会計と特別会計を合算した「国の財務諸表」をみると、利息を生み出しそうな有価証券は、その大半が外国為替資金特別会計において保有する外貨証券であることがわかる。その多くは米国債である。

だから、そもそも日本国債の金利上昇とは無関係な受取利息である。日本国債の金利が上がっても、この受取利息は増えない。

仮にこの受取利息が使えるとして、今後日本国債にまつわる利払い費を賄うことはできるのか。外国為替資金特別会計において保有する外貨証券等から得た収益は、すでに、防衛費の財源に回すことを法律で規定している。

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